こんにちは、しょーこです。今日はルチルという鉱物について紹介します。
(出典 『起源がわかる宝石大全』)
まずは組成を含めた基本情報を見ていきましょう。
基本情報
英名 |
Rutile(ルチル) |
和名 |
金紅石(きんこうせき) |
成分 |
TiO2 (二酸化チタン) |
結晶系 |
正方晶系 |
モース硬度 |
6から6.5 |
屈折率 |
2.62から2.90 |
へき開 |
明瞭(2方向) |
主な産地 |
特定の産地なし |
ルチルは金属含有量が約60%もある鉱物です。単体の宝石としては赤みを帯びた、わずかに透明感があるものが存在しますが、結晶が小さすぎるためか単体で天然の宝石として産出されることは稀です。
人工宝石としてのルチルは、かつてダイヤモンドの代用品として使われていましたが、モース硬度の関係と、別のダイヤモンドのイミテーションが開発されたことをきっかけに、ダイヤモンドの代用品としての人工ルチルは廃れてしまいました。
水晶の中にルチルの針状の結晶が入ることがあり、ルチル(イン)クオーツと呼ばれています。
また鉱物に細かいルチルが入ると、キャッツアイ効果(猫の瞳孔のように1本の縦線が入ること)やスター効果(光を当てると6本の線が組み合わさったような、星に似た模様が出ること)が現れます。
結晶系は正方晶系で、直角に交わる3本の軸のうち2本の長さが同じで、上下の軸だけ長さが違う結晶系です。細長い四角錐を底同士でくっつけたような形をしています。
モース硬度(ひっかき傷に対する強さ)は6から6.5で、これは永久歯のエナメル質と同じくらいの強さになります。ルチル単体だと意外とモース硬度がありますね。
屈折率は2.62から2.90で、これはダイヤモンドよりも強いことになります。しかしルチル単体のルースはなかなか流通していないので、見られる機会があれば、ぜひお店の人に光を当てて見せてもらってください。
へき開(特定の方向に割れやすい性質)は明瞭で、割れたところは貝がらに似ています。方向は2つです。
由来や逸話
ドイツの地質学者であるアブラハム・ゴットロープ・ウェルナーによって、ルチルと名付けられました。ラテン語の『rutilus』(赤、赤み)が語源で、光に照らしながら見ていると赤みを帯びた色になるからです。
ちなみにアブラハムは鉱物分類法の基礎を築き、地質学の一分野である構造地質学を開拓しました。
管理の方法について
ルチルはルースより標本や原石で扱われることが多いため、触れると細かい破片が落ちます。そのためケースなどに入れて保管しましょう。また強い衝撃を与えると壊れるので、安定した場所に置くのがおすすめです。
パワーストーンにおいての立ち位置
ルチル単体としてはパワーストーンとして流通することはほとんどなく、多くの場合は水晶の中に入った、ルチル(イン)クオーツとして扱われています。そのためこの項目ではルチルクオーツのパワーストーンの効果などを紹介します。
ルチルクオーツは金運を上げる、人・チャンスを引き寄せる、洞察力を高める効果があるとされています。また家庭円満にも役立つとも。
金運を上げたい方はもちろん、完成や洞察力を高めたいクリエイターの方、家庭の雰囲気をよくしたい方にもおすすめです。
石言葉
ルチルクオーツの石言葉は『強運』『家族円満』『洞察力の向上』です。
まとめ
ルチルは単体だとなかなか流通しておらず、原石の状態や標本として見つけられる場合があります。もしも購入したときは丁寧に扱い、ケースで保管しましょう。
ルチルクオーツは比較的手に入りやすく、パワーストーンとしても強力だと言われています。
ルチル単体を探す方は気長に、ルチルクオールを探す方はいろんなお店を回って気に入ったものをお迎えしてくださいね。
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