こんにちは、しょーこです。今日はマシーシェ・ベリルという鉱物について紹介します。
(出典 『起源がわかる宝石大全』)
まずは組成を含めた基本情報を見ていきましょう。
基本情報
英名 |
Maxixe Beryl(マシーシェ・ベリル) |
和名 |
緑柱石 |
成分 |
Be3Al2Si6O18 |
結晶系 |
六方晶系 |
モース硬度 |
7.5から8 |
屈折率 |
1.577から1.583 |
へき開 |
不明瞭(1方向) |
主な産地 |
ブラジル |
マシーシェ・ベリルはベリルの中でも、紺ともとれるほど濃い青色のベリルのことです。
なぜアクアマリンよりもさらに濃い青色になるのかというと、自然界の放射線に当たったから。しかし、このマシーシェ・ベリルには大きな問題があります。それは紫外線による退色がとても激しいことです。
光や熱に弱いため短時間で退色してしまうので、ジュエリーとしては流通しませんでした。
人工的に放射線を当ててつくった、マシーシェ・タイプ・ベリルも存在しますが、こちらもあっという間に退色してしまいます。
結晶系は六方晶系で、これは同じ長さの軸3本が1つの平面上で120度に交わり、別の軸が3本の軸と直角に交わるもののことを指します。六角柱状の結晶になります。
モース硬度(ひっかき傷に対する強さ)は7.5から8と、ひっかき傷には強いことになります。
屈折率は1.577から1.583で、カットの方法にもよりますが、きらめきよりも透明度や色を楽しむのがおすすめです。
へき開(特定の方向に割れやすい性質)は不明瞭、つまり割れ口からでも割れる面もあり、貝がらに似た断面になります。割れる方向は1つです。
由来や逸話
1917年にブラジルのマシシ鉱山というところで発見されました。そのためマシーシェ・ベリル(マシシ・ベリル)と呼ばれます。
そんなマシーシェ・ベリルに夢中になった宝石商が大量に仕入れたけれど、日光に当てたせいですべて黄色くなってしまい大損した、という話があります。
管理の方法について
マシーシェ・ベリルやマシーシェ・タイプ・ベリルは、退色しやすいため日光が当たるところには決して置かないでください。
またベリルそのものが衝撃に弱いので、落としたり超音波洗浄をしたりしないようにしましょう。
パワーストーンにおいての立ち位置
マシーシェ・ベリルは流通が少ないため、パワーストーンとして流通していません。
そのため効果などは不明です。
石言葉
採掘された数が少ないため、石言葉も不明です。
ベリルの石言葉は色によって違います。いつか石言葉だけでも決まるといいですね。
まとめ
マシーシェ・ベリルは採掘量、流通量が少ないベリルです。紫外線にとても弱いので、すぐに退色してしまいます。そのためジュエリーやアクセサリーとして利用される可能性は、今後も低いと言われています。
もしも同じような色合いの、マシーシェ・タイプ・ベリルが手に入ったときは、太陽光が当たらないような場所で楽しんでくださいね。
それでは。
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