こんにちは、しょーこです。今日は月長石という鉱物について紹介します。
まずは組成を含めた基本情報を見ていきましょう。
基本情報
英名 |
|
和名 |
月長石(げっちょうせき) |
成分 |
KAlSi3O8 アルミノケイ酸カリウム |
結晶系 |
単斜晶系 |
モース硬度 |
6から6.5 |
屈折率 |
1.51から1.53 |
へき開 |
完全(1方向)・良好(1方向) |
主な産地 |
月長石は6月の誕生石で、柔らかい白色と、シラー(光の反射や錯乱で石の表面に白や青の光の筋が入ること。アデュラレッセンスやシーンとも)が月のように美しい鉱物です。
シラーを最大限に生かすために、カボションにされることが多いです。
古代からインドやヨーロッパなど全世界で、月に関わりがあるとされてお守りに使われていました。
アルミノケイ酸とは、ケイ酸塩(塩=AとBがくっついたもの)の一部がアルミニウムに置き換わったもので、そのアルミノケイ酸とカリウムがくっついた結果、アルミノケイ酸カリウムになります。
結晶系は単斜晶系、つまり長さが違う3本の軸のうち2本が直角に交わり、上下の軸は斜めに交わる結晶系です。直方体の向かい合った面1組が平行四辺形のような形の立体になっています。
モース硬度(ひっかき傷に対する強さ)は6から6.5で、永久歯のエナメル質と同じくらいになります。そう考えるとひっかき傷には強い方ですね。
屈折率は1.51から1.53で、カットの方法にもよりますが、水晶と同じくらいです。あまりキラキラした雰囲気はありませんが、シラーがあるので美しく感じられます。
へき開(特定の方向に割れやすい性質)は2つの方向があり、1つは完全でもう1つは良好です。完全なへき開は特定の方向に沿って簡単に割れ、割れた面は均一です。
良好なへき開は割れた面が明らかになっており、割れる方向が直角に交わった方向にも割れます。
へき開が2つあるため、ムーンストーンのアクセサリーは周囲を金属のパーツで覆われているデザインが多いのも特徴です。
由来や逸話
紀元前1世紀ごろから存在は知られていましたが、ムーンストーンという名前で呼ばれるようになったのは、もっと時間が経ってからで1600年ごろになります。
月の満ち欠けで宝石の大きさが変わるように見えたため、ギリシャ語で月を指す『セレニテス』とも呼ばれていました。
管理の方法について
ムーンストーンは、ひっかき傷には一定の強さがありますが、へき開が2つあるため衝撃に弱い鉱物です。硬いものに当てたり、落としたりしないようにしましょう。
超音波洗浄やスチーム洗浄は使わず、柔らかい布で優しく拭いてください。
パワーストーンにおいての立ち位置
月と女性は深い関係にあるとされているため、パワーストーンとしてのムーンストーンは、女性の魅力を高めるとも言われています。ほかにも危険を遠ざけたり、潜在能力を引き出したりする効果もあります。
石言葉
石言葉は「幸運」「恋の予感」「円満」などです。
まとめ
ムーンストーンは透明でキラキラ輝く鉱物とは、また違う魅力があります。シラーが動く様子はまるで本物の月の満ち欠けのよう。
ただし衝撃に弱いのでぶつけないように、お気を付けくださいね。
それでは。