こんにちは、しょーこです。今日はグランディディエライトという鉱物について紹介します。なかなか個性の強い名前ですよね。
まずは組成を含めた基本情報を見ていきましょう。
基本情報
英名 |
Grandidierite(グランディディエライト) |
和名 |
グランディディエ石 |
成分 |
(Mg,Fe2+)(Al,Fe3+)3O2 (BO3) (SiO4) |
結晶系 |
直方晶系 |
モース硬度 |
7.5 |
屈折率 |
1.58から1.64 |
へき開 |
完全(2方向) |
主な産地 |
グランディディエライトはアルミニウムホウ酸ケイ酸塩の結晶からできている鉱物です。アルミニウムという金属、温泉などに多く含まれて殺虫剤や医薬品の合成に使われるホウ酸、ケイ素と酸素がくっついたものの3種類で形成されています。
1902年に発見されましたが、宝石質のものが産出されたのは2000年。さらに2014年に最高品質のものが産出されます。
2015年に経済誌『フォーブス』が発表した、世界でもっとも希少な宝石の3番目に選ばれたことがきっかけでレアストーンとして認知されるようになりました。
ちなみに『フォーブス』が発表した、世界でもっとも希少な宝石3つは以下のものがあります。
- レッドダイヤモンド
- ターフェアイト
- グランディディエライト
不透明な状態が多く、透明度の高いものが珍しいとされています。さらにファセットカット(角が多いカット方法)ができるものが少ないのも、希少性を高めている原因です。
直方晶系(ちょくほうしょうけい)とは、長さが異なる3本の軸が直角に交わる結晶系のことになります。ペリドットやあられ石が同じ結晶系です。
モース硬度(ひっかき傷に対する強さ)は7.5で、これは銅と鉄でつくったヤスリと同じ。ナイフの刃(モース硬度5.5)よりひっかき傷に強いです。
屈折率は1.58から1.64で、カットの方法にもよりますが、これはベリルやトルマリンと同じくらいです。強い輝きではないけれど、鉱物の美しさを感じることができます。
へき開(特定の方向に割れやすい性質)は完全です。完全とは特定の方向に対して簡単に割れ、割れた面は均一でなめらかです。ダイヤモンドやフローライトが同じへき開の仲間で、割れる方向は2つあります。
由来や逸話
名前の由来はアルフレッド・グランディディエという博物学者で探検家のフランス人で、さらにマダガスカル研究の第一人者でした。
ちなみに発見したのはフランスの鉱物学者であるアルフレッド・ラクロワです。ラクロワはアルフレッドに敬意を表して彼の名前をつけました。
管理の方法について
ほかの鉱物とは分けて保管し、ジュエリーやアクセサリーとして使用した際には柔らかい布で軽く拭いてから片づけると、美しい状態で保管できます。
パワーストーンにおいての立ち位置
パワーストーンとしてのグランディディエライトは、発見されたのが最近であるため逸話などはありません。
ストレスや不安をやわらげ、創造力や直感力を高める効果があるとされています。そのため新しいことにチャレンジするときや、クリエイティブな職業の方はお守りにするのが、おすすめです。
石言葉
グランディディエライトの石言葉が『(新たな)冒険』『勇気』『旅立ち』などです。
これらの石言葉は、名前の由来であるグランディディエが探検家であることが関係していると言われています。
まとめ
グランディディエライトは不透明なものならお手頃な価格で手に入ることもありますが、透明度の高いものはめったになく、世界で3番目に希少な鉱物とされています。
ミネラルショーなどでグランディディエライトを見かけたときには、透明度をチェックしてお財布と話し合ったうえで、ぜひ購入を検討してみてください。
それでは。