こんにちは、しょーこです。今日は海泡石という鉱物について紹介します。
(出典 『起源がわかる宝石大全』)
まずは組成を含めた基本情報を見ていきましょう。
基本情報
英名 |
セピオライト (Sepiolite)・ミーアシャム(Meereschaum) |
和名 |
海泡石(かいほうせき) |
成分 |
Mg4Si6O15(OH)2 · 6H2O |
結晶系 |
直方晶系 |
モース硬度 |
2から2.5 |
屈折率 |
1.50から1.58 |
へき開 |
なし |
主な産地 |
トルコ、チェコスロバキア、スペインなど |
水を含むケイ酸とマグネシウムとの塩(塩:AとBがくっついた状態のもの)で、たばこを吸うときに使われていたパイプの、たばこを入れる部分に使われていました。
採掘直後は切ったり削ったりといった加工が簡単にできますが、乾燥すると硬く頑丈になります。
鉱物にも関わらず水に浮くほど軽いのが特徴です。また活性炭よりも吸着性に優れており、油性・水性のどちらの液体も吸収できます。
直方晶系とは長さが異なる3本の軸が互いに直角に交わる結晶系です。先が屋根のように尖っており、短い柱のような形になります。
モース硬度(ひっかき傷に対する強さ)は2から2.5と大変低く、人の爪くらいしかありません。ひっかき傷にとても弱い鉱物です。
屈折率は1.50から1.58で、これは水晶と同じくらいに相当します。しかし透明ではないため、きらめきはほとんど感じられません。
へき開(特定の方向に割れやすい性質)はありません。
由来や逸話
トルコには海泡石博物館(入場無料)があり、海泡石ハンディクラフト・コンテストに出品された作品が飾られています。
さらにはトルコの北西部のエスキシェヒルでは、繊細な彫刻がされた、海泡石のパイプがお手頃な値段で販売されています。アクセサリーも売られており、特にブレスレットやネックレスが人気なのだとか。
18世紀半ばごろから、吸い味がいいと評判になり使われるようになりました。
鉱物名のセピオライトはコウイカ(セピア)の骨に例えて、ミーアシャムはドイツ語で『海の泡』と言う意味で、名づけられました。
管理の方法について
海泡石は非常に吸着性が高いので、油で汚れた手で触るのはやめましょう。ちなみに海泡石でできたパイプの外側は、蜜ろうを塗っているため、油汚れがつきにくくなっています。
パワーストーンにおいての立ち位置
パワーストーンとしての海泡石は、すべてを包み込み癒すとされており、トラウマや苦しみから守り、癒す力があるとされています。
パワーストーンとして強力ですが、疲れやすいため、頻繁に浄化をする必要があります。
石言葉
海泡石の石言葉は『調和のとれた心』です。
まとめ
海泡石というロマンチックな名前の鉱物は、水にも浮く、吸着性の高いものでした。原石などで楽しむというより、タバコのパイプとして加工されることが多いので、ミネラルショーやオンラインショップでは見かけにくい可能性が高いです。
なにか機会がありトルコに行った際には、見事な彫刻がされた海泡石を見てください。
それでは。
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