こんにちは、しょーこです。今日はネフライトという鉱物について紹介します。
(出典 『起源がわかる宝石大全』)
まずは組成を含めた基本情報を見ていきましょう。
基本情報
英名 |
Nephlite(ネフライト) |
和名 |
軟玉 |
成分 |
Ca2(Mg,Fe2+)5(OH|Si4O11)2 |
結晶系 |
単斜晶系 |
モース硬度 |
6から6.5 |
屈折率 |
1.60から1.64 |
へき開 |
完全(2方向) |
主な産地 |
アメリカ、カナダ、中国など |
水を含むケイ酸とカルシウム・マグネシウムとの塩(塩:AとB(とCなど)がくっついた状態のもの)で、翡翠の1つですが、現在は翡翠というとジェイド(硬玉)を指します。
そのためミネラルショーでネフライトを見たいときは「翡翠を見せてください」ではなく、「ネフライトはありますか?」と尋ねるのがベターです。
単斜晶系は長さが異なる3本の軸のうち2本が直角に交わり、前後の軸だけが上下の軸と斜めに交わる結晶系です。直方体の向かい合った面1組が平行四辺形のような形の立体になります。
モース硬度(ひっかき傷に対しての強さ)は6から6.5で、6は永久歯のエナメル質と同じくらいひっかき傷に強いことになります。
屈折率はカットの方法にもよりますが、トパーズより輝きが強いものも。しかし透明度が低いためか、カボションが多いためか、あまり輝きが強いようには感じませんね。
へき開(特定の方向に割れやすい性質)は完全、つまり特定の方向に沿って割れやすく、割れた面が均一です。割れる方向は2つです。
由来や逸話
古代ギリシャ語の『nephrus』つまり腎臓を意味する言葉が語源。古くからインディオたちが温石(おんじゃく・温めて胸や腹などに当てて、暖をとっていた道具のこと)として腰の治療に使っており、その温石が腎臓の形に似ていたため、名づけられました。
古代ではネフライトを粉にして、臓器の薬として用いられていたこともありました。
管理の方法について
ほかの鉱物と一緒に保管すると傷つく恐れがあるので、個別に、直射日光が当たらない涼しいところで保管しましょう。
また水や化学物質を吸収しやすい特質があるので、水洗いや洗剤で洗うのは避け、柔らかい布でやさしく拭きましょう。
パワーストーンにおいての立ち位置
かつては聖なる石として崇められ、肉体と魂をつなぐとも言われていました。心身のバランスを整えるだけでなく、子孫繁栄のパワーもあるとされています。
精神をリラックスさせ、インスピレーションを高める効果もあると言われており、心が疲れ気味な方や、クリエイターの方におすすめです。
石言葉
ネフライトの石言葉は『健康』『知恵』『繁栄』『安らぎ』です。
まとめ
ネフライトは腎臓に形が似ている鉱物で、かつては薬や温石として使われていました。カボションカットが多い、やさしい輝きの鉱物で、透明度の高い鉱物とは違った魅力があります。
ぜひイベントなどで実際にネフライトに触れてみてください。
それでは。
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